成城石井とローソン

ローソンが成城石井を買収して子会社にするというニュースが流れている。2つのブランドの現状をみると少なくとも外側からはそれぞれが成長ベースにあり、それぞれの業界においてどちらも負け組ではないようだ。

業種の中でのポジションをみると、ローソンはCVS業界2番手でトップのセブンイレブンには大きく水をあけられており、肉薄するファミリーマートと2番手の地位を競っているように見える。その成長率をみるとセブンイレブンに比べてローソンの成長率は低い。

コンビニトップ3売上推移

次に、成城石井の指標をみると、レックスインターナショナル傘下時代にはいろいろあったようだが、食品スーパーとして小売デフレの時代に堅調に推移してきているといえそうだ。

2004年2月期の連結売上300億円(103%)、営業利益13億円(4.5%)

2013年12月期の連結売上544億円(105%)、営業利益は33億円(6.1%)

合併のシナジー

この2つのように類似業種の異なる業態のブランドが一緒になると、そのシナジーはあるのか、どんな工夫をするとシナジーが高まるのかという視点が必要になってくる。シナジーを考える時の1つの視点は、ローソンと成城石井のそれぞれの店舗を入れ替えたらどうなるかということだ。

ちなみに職場の近所に道路を1本挟んで成城石井とローソンがある。店舗の売場面積で見ると成城石井は100坪程度、ローソンは40坪程度と倍以上違う。当然、商品構成は異なるが、ローソンの40坪の中身を成城石井の商品で埋めてみることを想像しよう。

ローソンの変化形としては、高級コンビニになるのか、自家製高級惣菜・弁当のあるコンビニになるのか、輸入食品がたくさんあるコンビニになるのか、というような選択肢がある。立地条件によるだろうが、どれも既存のローソンに魅力を加えることができ、他のコンビニエンスストアにはない特徴を打ち出すことができる。

逆に成城石井の中にローソンを入れたケースを想像すると、パンなら自家製パン~大手メーカーのパンまで価格も含めて幅広い品ぞろえができ、飲料なら輸入品やNBだけでなく、ローソンのPB飲料までの幅広い品ぞろえになる。このような変化にはあまり食指が動かない。
また、ローソンのMachi Cafeが成城石井の中でも飲めるようになる(ローソンはこの施策の導入はしないと言っている)などの展開も想像できる。これは付加価値が付くような気がする。

それぞれを天秤に掛けてみると、成城石井にとってこの買収・合併はあまりメリットがなく、ローソンにとっては様々な業態の変化をもたらす可能性がある。(だから、ローソンが仕掛ける意味があるのだが。)

もちろん、シナジー効果というときは上記のMDの問題だけでなく、人材面、ノウハウ面、資金面などいろいろな視点はあるが、中身を入れ替えてみることで見えてくるものは実はユーザ、利用者視点では重要なことだと思う。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です